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2021.11.22 

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スニーカーの製作方法を解説 オリジナルのスニーカーの作り方


スニーカーが好きな方は沢山いると思いますが、どのようにスニーカーが作られるか興味がある方も多いと思います。そこで今回はスニーカーの製作方法を解説していきたいと思います。

目次

オリジナルスニーカー製作方法
”セメント製法” ”バルカナイズ製法” ”インジェクション製法”
スニーカーで多く使われている3つの製法を説明。

スニーカーの上の部分をアッパーと言います。3つの製法の違いを大雑把に説明するとアッパーと底をどうやって付けているかの違いになってきます。細かく説明するとアッパーの縫い方や細かい工程も違うのですが今回は簡単に①セメント製法②バルカナイズ製法③インジェクション製法この3つの説明をしていこうと思います。
全ての製法において縫製したアッパーを木型に入れて接着面になる部分を裏側に折り返していく”吊りこみ”という作業を行います。つり込みが終わると底がついていない靴の形が出来上がります。スニーカーは今からご紹介する大きく3つの製法で作られることがほとんどです。オリジナルのスニーカーを作りたいと思った時に、縫製して出来上がるアパレル製品とは比べものにならない高いハードルがあると思います。それがどんな工程で靴が作られているのかわかればオリジナルスニーカーを作ることがどんなものなのか理解できるかもしれません。

①セメント製法

セメント製法
まずは一番単純な製法のセメント製法です。簡単に言ってしまえばアッパーと底を接着剤で付けて接着する方法です。アッパーの裏のつり込みされた部分と中底に接着剤を塗り、底を合わせたらプレス機で圧着します。構造上、簡単で大量生産にむいています。設備も大規模な機材がなくても製作できコスト面でも安価に製造できます。工程上デザイン面での制約も少ないので小ロットでの生産にもむいています。底を専門に扱っている工場から底を取り寄せて底のバリエーションを変えたりすることも可能です。
一般的にスニーカーのプレス機は裏からとサイドまで圧力をかけられるプレス機で圧着します。例えばレディースのパンプスなどを製作する場合はサイドからの圧力は必要ないので異なったプレス機を使います。靴工場だからといってどんな靴でも作れるわけではないのです。作りたい靴によって工場も変えなければならないのがオリジナルシューズを作る難しさの一つです。

②バルカナイズ製法

バルカナイズ製法
加硫製法とも呼ばれている製法で歴史も古く150年以上前からこの製法で靴が作られてきました。コンバースやバンズもほとんどがこの製法で作られています。
ではどんなものなのか?簡単にご説明すると底材となるゴムに硫黄を練りこみ化学反応を起こさせることと圧力をかけることでアッパーと底を結合させます。ゴムに加硫剤(硫黄等の架橋物質)、加硫促進剤ほか薬品を混ぜ込みます。このゴムを使って底材を作り加硫缶と呼ばれる、いわゆる”窯”(バルカナイザー)で圧力と熱をかけていきます。大きな圧力鍋みたいなものを想像してください。120~130度の熱と圧力を加えて約1時間かけて化学反応を起こさせます。バルカナイズ製法で作られたスニーカーは結合が強く頑丈です。プレス機で圧着しないので型崩れは少なく均一な商品が出来上がります。硫黄を練りこむゴムは重たいので比較的重たいスニーカーはバルカナイズ製法で作られている可能性が高いです。
バルカナイズ製法は大規模な機械と熟練した技術が必要で国内では片手で数える程度の工場しか残っていません。中国生産でも大規模工場が多いのでバルカナイズ製法の工程上小ロットの製作はほぼ受け付けてもらえません。オリジナルスニーカーを作るには大きいロットが必要になります。
バルカナイズ製法にも種類があり、セメント製法と同じようにほぼ底まで成型した後”窯”に入れる方式と次に説明するインジェクション製法でゴムに硫黄が含まれている直接加硫製法があります。

③インジェクション製法

インジェクション製法
底の形状をしたの鋳型のような金型が必要になります。この金型につり込み済みのアッパーをセットして液状の合成樹脂を流し込み加熱接着しながら同時に底を成型していく製法がインジェクション製法になります。金型のかかと部分から液体の樹脂を注入してアッパーと一緒に底を固めてしまうイメージです。バルカナイズ製法と同様にアッパーと底の結合が強く丈夫なスニーカーが製作できます。接着と成型を同じに行うため無理がなく形くずれが少ないのも特徴です。合成樹脂を使用するので軽い素材のランニングシューズなどによく用いられます。ナイキやアディダスといったスポーツメーカーのスニーカーはこのインジェクション製法で製作されている商品が多いでしょう。
もしあなたが完全オリジナルのスニーカーをインジェクション製法で作ろうと思った場合、底の金型費用を負担しなければなりません。全部で5サイズ金型を作ろうと思ったら数百万の金型費用がかかるでしょう…こちらの製法もオリジナルスニーカーを作るハードルはかなり高いでしょう。

オリジナルスニーカーを製作したいと考えている方へ

今では簡単にオリジナルグッズを作れるWebサイトも増えてオリジナルTシャツやオリジナルスマホケースなど誰でも気軽に作れるようになりました。しかしほとんどのオリジナルグッズは既成の商品にプリントをする方法です。これは製造ではなく加工になります。もちろんTシャツやオリジナルスマホケースを加工してプリントすれば、じゅうぶん満足のいくものは出来上がるでしょう。しかしスニーカーを加工でオリジナルの形に仕上げるのはとても難しいことです。ご紹介した製造方法を見ていただければその難しさをご理解いただけるのではないでしょうか。ネットを開けばすぐにモノが買えて安くて良いものがすぐに買える時代ですが、誰ともかぶらない世界で1つだけのオリジナルスニーカーが作れるのはladeco(ラデコ)だけ!まずはカスタムシミュレーションであなただけのデザインをしてみてください。デザインする過程も楽しめてきっと思い出に残る世界に一つだけのオリジナルスニーカーを手に入れることができます。

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